子どもの肺炎球菌ワクチンについて
肺炎球菌とは…?
小児における中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、敗血症及び 細菌性髄膜炎の主要な起炎菌で、インフルエンザ菌と並び、小児の細菌性感染症の主な原因です。
ふだんは大人しくしていますが、子どもの体力や抵抗力が落ちた時などに、いつもは菌がいないところに入り込んで、いろいろな感染症を引き起こします。
肺炎球菌が引き起こす病気とは…?
・細菌性髄膜 :
脳や脊髄をおおっている髄膜に菌が侵入して炎症を起こす。日本では、毎年約200人の子供が肺
炎球菌による髄膜炎にかかり、うち1/3くらいが、命を奪われたり、重い障害が残ったりしている。
・菌血症 :
血液の中に菌が入り込むこと。放っておくと、血液中の菌がいろいろな臓器にうつり、髄膜炎など重い病 気を引き起こす心配がある。
・肺炎 :
肺炎球菌という名の通り、肺炎の原因になる。症状が重く、入院が必要になることもある。
・中耳炎 :
カゼなどで抵抗力が落ちたときに、耳の奥に感染し、炎症を起こす。
肺炎球菌が原因の中耳炎は、何度も繰り返し、治りにくいことがある。
※このほかにも、副鼻腔炎、骨髄炎、関節炎なども 肺炎球菌によって起こります。
肺炎球菌の実態
病原性が強く、全身感染症、いわゆる侵襲性肺炎球菌性疾患の場合には症状の進行が速く、重症度も高いことから世界的にも乳幼児 及び小児における罹病 及び死亡の主な原因となっている。
全世界で 5歳未満の乳幼児における肺炎球菌による死亡は 毎年100万人に上る。
肺炎球菌ワクチンの効果
2000年から定期接種にしているアメリカでは、ワクチンで予防できる肺炎球菌による重い感染症が98%へりました。現在、世界の約100カ国で接種され、うち43ヶ国では定期接種されています。
副反応と安全性
ワクチンを接種した後に、発熱や接種部分の腫れなどの副反応が起こる頻度は、ほかのワクチンと同じ程度です。10年前に発売されて以来、世界中の子供たちに接種されています。
※プレべナー(肺炎球菌ワクチン)は、WHOが推奨するワクチンです。
接種スケジュール
1回目…2〜6ヶ月齢(初回免疫)
↓27日以上の間隔
2回目(初回免疫)
↓27日以上の間隔
3回目…3回目までの接種は1歳未満に行う(初回免疫)
↓60日以上の間隔
4回目…12〜15ヶ月齢(追加免疫)
※接種もれの方に対しては、下記のように接種を行います
・7カ月齢以上12か月齢未満:3回
1回目…7〜11ヶ月齢(初回免疫)
↓27日以上の間隔
2回目(初回免疫)
↓60日以上の間隔
3回目…12ヶ月齢後(追加免疫)
・12カ月齢以上24か月齢未満:2回
1回目…12〜23ヶ月齢
↓60日以上の間隔
2回目
・24カ月齢以上9歳未満:2回
1回…24ヶ月齢〜9歳
※詳細は、受付にておたずねください。
医療費お支払いには、各種カードがご利用できます。